すもう

「当地興行」という相撲甚句の一節

ハアー当地興業も今日限りよー
勧進元や世話人衆
いろいろお世話になりました

われわれ立ったるその後は
お家繁盛、町繁盛
悪い病(やまい)にかからぬよう
陰(かげ)からお祈りいたします

アアドスコイ、ドスコイ

 

つくづく相撲はいいものだと思う。

これは地方巡業のお別れのときに歌う甚句だが、やはり本場所は味わい深い。

隅田川の川風薫る両国に、力士が巨体をゆらし颯爽と入ってくる。
ファンが声をかける。

館内では江戸時代から続いているお茶屋さんが案内してくれる。

定番の焼き鳥にビール。
十両の土俵入りあたりから熱が入ってくる。

ひいきの力士が勝てばいいけど、まあ負けても実物を見たことで満足できる。

呼び出しの拍子木が館内のざわめきを切り裂く。
よく通る声だ。

行司の様式美がいい。
酒が進む。

打ち出しの後はさびしい。
又呑みたくなる。

昭和天皇は相撲好きであった。
子どもの頃から相撲をとっていたそうである。

御製
ひさしくも 見ざりし相撲(スマイ) ひとびとと 手をた
たきつつ 見るがたのしさ

(和)